三学期学年末テスト
このテストは、各科目出題範囲が広く、中学入学後初の試練ともいえます。ここで、二年後の状況が見えてくると言っても過言ではないでしょう。
このページからご覧頂いても結構ですが、 本質は前回の二学期期末からの流れです まずは、 中学1年生 二学期期末テスト をご覧ください。
さて、今回のテストでも、子供たちのおかれている立場は以前とそう変わりません。ただただ、各科目の難易度が異常に上昇していることが挙げられます。
学校の授業自体が一学期の初めからから溜まりにたまった”遅れ”のを吸収するため、猛烈なスピードですすんでおり、授業で扱いきれない範囲のプリント類が大量に配布されますが、学校での解説は一切ありません。
そしてテスト当日に「プリント(宿題)提出」。
提出さえすれば理解度は問わないので,とにかく解答丸写しでその場をしのぐ子供たちが多くなっていきます。
各科目別にみていきますと
数学
平面図形(扇形・π)・立体図形(円錐・投影図・展開図)など、小学校時代の算数スキルが問われる。
英語
単数・複数・人称が勢ぞろいし、中学範囲の時制のほとんどが出現してくる時期。丸覚えの限界が近づいている。「あぁ! s 抜けた!」は、英語の死亡フラグ。
理科
学校によって、または、問題作成者(学校の先生)の性格などによって難易度や出題形式に大きな差があり、一概に言えない科目。しかし、溶解度・地震 など、やはり小学校時代の算数スキルが強烈に影響する単元が集中した場合、学年平均自体急下降する。
国語・社会
ただただ範囲が広い。学習に時間がかかり、ほかの科目の学習時間を圧迫する。
中学での学習内容は各科目担当の一存に委ねられているため,どの時期に何を教えるのかは各教員次第です。極端な話、教員は何も教えなくてもいいし、逆に高校生でも習わないようなマニアックな内容をひたすら授業の場で提供してもよい事になっています。
数学や英語は、まだ各単元の連携・手順がありあまり突拍子もない内容を教えられないのですが、特に理科において,学校ごと,教員ごとの差が歴然と現れます。
中学1年 理科 簡単な中学
理科 を比較的楽に学習できた場合(学校)は、中1終了にもかかわらず、中1での学習内容を積み残している場合が多いです。よくあるのは、岩石・地震・地層などの単元を、中二へ先延ばしするケースです。もちろんその分、本来の中二学習内容に割り込む形で中一内容をおこないますから、いずれどこかでしわ寄せが来ます。
そして教員は授業中にあらかじめ業者作成プリント(白プリ)配布しておき、理科の定期テストにはプリントの問題をそのまま出す、または、全く同じ業者プリントは多数の中学で採用しているため、どこかの中学の先生が作成した「そのままテスト」を自中学のテストとして流用します。
生徒からすれば,何も分からなくても事前に渡された解答を丸暗記すればよいのです。こうすることで中学でおこなう理科テストの学年平均点の下落を防ぎ、他の科目に比べ高い平均点を維持させます。もちろんこれを続けていくと、実力テスト対応力・入試対応力ともに学年全体で減退します。
中学1年 理科 難しい中学
理科 の学習に苦心した場合は、本来中1としての正当な分量の学習に対して、生徒自身、小学校時代の算数力・日本語能力が十分でなかったためと考えられます。密度・圧力・ものの溶け方・地震など、小学校時代のかなり高度な算数スキルが要求されますので、中学入学後のテスト前の付け焼刃学習では到底太刀打ちできるものではありません。
ところが先生の中には、子供たちの能力を過大評価し、ガッチガチの理科テストを作成するばあいがあります。現在の小学校ならびに各学習塾で満足な教育を提供されないため、大半の生徒がその問題を解くだけの国語スキル・算数スキルを持ち合わせていません。結果的に、学年平均点が猛烈に下がります。
子供たちや保護者ともに慌てふためくのですが、そもそも理科は根の深い科目です、小学校の算数・国語にさかのぼって相当の時間をかけて実力を養う必要があり、「テスト前勉強」程度ではほとんど効果が期待できません。また、数学・英語においての学習不足が顕著になる時期であるうえ、社会・国語に膨大な時間を割かれてしまうので、ますます理科が手付かずになります。
これは、壱塾であっても、入塾してまだ日が浅い子供たちにおいて、かなりの確率で起こる問題です。この現象を避けるためにはどうしても「算数」を鍛える必要があります。しかし、入塾時に十分な算数力を備えた子供たちはごく少数(ほとんど居ない)であり、そういった生徒たちに、中学定期テストの合間を縫って限られた時間内で算数を習得させ、理科にまで昇華させるには、それ相当の期間が必要で、短期間では不可能です。
逆に言えば、一部の実力がある子供たちにとって、他者の追随を許さない爆発的理科力を発揮できる時期でもあります。
理科実験教室・プログラミング教室
あまり学習や学力に興味・関心のないご父兄や子供たちは、理科に興味を持って欲しい・理科好きになってほしいなどと思い、そこに便乗した塾が、理科実験教室・ロボット教室・プログラミング教室・・など行いますが、完全に子供だまし商法です。子守り塾と割り切って、子供を預けるだけならいいですが、学力には全くつながりませんし、それどころか悪影響を与える可能性が大きいです。
実験などは遊びに過ぎません。遊んでて楽しいのは当然ですが、学習としての理科とはほど遠いものです。ロボット教室やプログラミング教室などにいたっては、通販で売っているキットを購入したり、家庭のPCやタブレットなどでアプリをダウンロードすればだれでも出来ます。もちろん、頭の固い大人が指導するより、子供が自由に使ったほうがよほど有意義です。わざわざそのような教室に通う意味が分かりません。下にリンクを張っておきましたので、ご参考にどうぞ。
理科 が入試の合否を決める
壱塾に小学生のうちから通っていただいている子供たちは、相応の国語力・算数力が身についており、中学理科に必要な、問題文の読み取り・比例式の運用 に困ることはありません。そしてなにより 理科 の難しさ・怖さ を知っています。これは、理科 は暗記科目 としか思えない・思っておきたい塾や子供たちに対して、大きなアドバンテージになり、入試、そして進学後の壱塾生優位の大きなファクターとなっています。
入試理科はあくまでもペーパーテストであり、限られた時間内にかなりの長文を読み、そして理解・分析し、持てる算数力をフル活用して戦う戦争です。そもそも、理科を追求するために数学があるのです。究極の学問と言っても過言ではない理科に対して、「わー楽しい!!」では戦えません。